2026年7月29日 公的・公式情報確認
低用量ピルを飲み忘れたときは、まず「薬の名前」「実薬か偽薬か」「何錠・何時間空いたか」「シートの何週目か」を確認してください。低用量ピル、超低用量ピル、治療用のLEP製剤では服用方法が異なり、同じ対応を当てはめることはできません。
飲み忘れ後に不正出血がある方へ:出血がいつまで続くか、消退出血との違い、受診の目安を専用記事で整理しています。
妊娠が心配な性交があった場合
飲み始めの第1週に実薬を複数回飲み忘れ、直近5日以内に避妊できなかった性交がある場合は、今日中に処方元や産婦人科へ相談してください。緊急避妊を検討することがあります。自己判断で低用量ピルを多く飲んだり、アフターピルの代わりにしたりしないでください。
数時間遅れたが、まだ24時間未満の場合
「1日飲み忘れ」ではなく、予定時刻から何時間ずれたかを確認します。2・6・12時間の考え方や朝から夜への変更は、低用量ピルの服用時間がずれたときの対処で整理しています。
抗生物質・市販薬・サプリも一緒に使っている場合
飲み忘れとは別に、薬や健康食品との相互作用で確認が必要なことがあります。低用量ピルと薬の飲み合わせガイドで、注意したい成分と相談時に伝える内容を確認してください。
- 偽薬の飲み忘れは、実薬の飲み忘れとは分けて考えます。色だけで判断せず、薬の説明書で確認します。
- 実薬を1錠飲み忘れ、翌日までに気づいた場合、国内の代表的な避妊用ピルの添付文書では、気づいた時点で飲み忘れた錠剤を服用し、その日の錠剤も通常どおり服用するよう記載されています。
- 実薬を2日以上連続して飲み忘れた場合は、製品・目的により案内が異なります。処方元へ連絡し、手元の薬の指示を優先してください。
- 対応が分かるまで、妊娠を避けたい場合は性交を控えるかコンドームを使用します。ピルは性感染症を予防しません。
最初に確認する4項目
「1日忘れた」という情報だけでは判断できません。薬のシートを手元に置き、次の4項目を確認します。
薬の名前
OC、LEP、連続投与製剤などで服用方法が変わります。
実薬・偽薬
ホルモンを含む錠剤か、含まない錠剤かを説明書で確認します。
最後に飲んだ時刻
予定時刻から何時間経過したかをメモします。
週と性交の有無
第何週か、直近5日以内に性交があったかを確認します。
薬の色だけでは実薬・偽薬を判定できません。28錠タイプでも製品によって色・並び方・実薬の日数が異なります。シート裏面、患者向け説明書、処方元の案内を確認してください。
低用量ピルを1日飲み忘れた場合
国内で避妊目的に承認されている代表的な経口避妊剤では、実薬を飲み忘れて翌日までに気づいた場合、直ちに飲み忘れた錠剤を服用し、その日の錠剤も通常どおり服用すると添付文書に記載されています。結果として、同じ日に2錠服用する場合があります。
手元の説明書を確認して対応
一般的な避妊用OCでは、気づいた時点で飲み忘れた1錠を服用し、次の錠剤は予定時刻に服用する案内です。ただし、薬の種類と処方目的を確認してください。
追加服用せず処方元へ確認
残数だけで判断しにくい場合は、シートの写真、最後に飲んだ日時、出血の有無を処方元へ伝えます。自己判断で複数錠をまとめて飲まないでください。
米国CDCの2024年指針では、ホルモンを含む錠剤が予定より24時間未満遅れた場合を「late」、24時間以上48時間未満を「missed」と区別し、1錠の場合はいずれも気づいた時点で服用して継続するとしています。ただし、これは国際的な一般指針です。実際には日本で処方された製品の添付文書と医師の指示を優先してください。
低用量ピルを2日以上飲み忘れた場合
2日以上連続して実薬を飲み忘れた場合は、薬の名前を確認して処方元へ連絡してください。ここは国内添付文書と海外指針で案内が異なるため、ネット上の一つの方法だけを自己判断で選ばないことが重要です。
案内が異なる理由
トリキュラー、ラベルフィーユ、ファボワールなど国内の代表的な避妊用OCの添付文書では、2日以上連続して飲み忘れた場合は服用を中止し、次の月経を待って再開し、その周期は他の避妊法を使用するよう記載されています。一方、米国CDCの2024年指針では、直近の飲み忘れ1錠を服用して残りを継続し、実薬を7日間連続して飲むまで性交を控えるかコンドームを使う方法が示されています。
処方目的が月経困難症などの治療であるLEP製剤や、24日・28日・連続投与など別の服用方式では、避妊用OCと同じ扱いにならないことがあります。処方元には、次の内容をまとめて伝えると確認が早くなります。
- 薬の名称とシートの写真
- 最後に正しく服用した日時
- 飲み忘れたと考えられる錠数
- シートの何日目・何週目か
- 直近5日以内の性交とコンドーム使用状況
- 嘔吐・下痢・不正出血の有無
偽薬を飲み忘れた場合
偽薬(プラセボ錠)はホルモン成分を含まず、毎日飲む習慣を保つために入っている錠剤です。偽薬だけを飲み忘れた場合は、飲み忘れた偽薬を除き、次のシートを予定どおり開始することが重要です。
注意:「28錠タイプの最後の7錠は必ず偽薬」とは限りません。実薬が24錠の製品や、すべて実薬の連続投与製剤もあります。包装の色ではなく、薬の説明書にある実薬・偽薬の区分を確認してください。
服用週によって注意点は変わる
国際的な指針では、休薬期間の前後に実薬を飲み忘れてホルモンを服用しない期間が延びることを、特に注意が必要な状況としています。
直近の性交を必ず伝える
実薬を複数回飲み忘れ、直近5日以内に避妊できなかった性交がある場合、緊急避妊を検討することがあります。時間を置かず医療機関へ相談してください。
錠数と連続服用日数を確認
1錠か複数錠かで対応が変わります。再開方法と追加の避妊期間を処方元へ確認し、指示が分かるまでコンドームを使用します。
休薬期間を延ばさない
海外指針では休薬を飛ばして次のシートを開始する場合がありますが、国内製品の指示と異なることがあります。次のシートの開始日を処方元へ確認してください。
次のシートの開始日を守る
偽薬を余分に飲んだり、次のシート開始が遅れたりすると、ホルモンを服用しない期間が延びます。開始日をカレンダーで確認します。
飲み忘れ後に性交があった場合
飲み忘れの時期と錠数によっては、緊急避妊を検討する場合があります。WHOは、経口避妊薬の不適切な使用など避妊失敗が疑われる状況を、緊急避妊を検討する場面として挙げています。
日時を確認する
最後に正しく服用した日時、飲み忘れた日、性交の日時を時系列でメモします。
今日中に相談する
妊娠が心配な性交から時間が経つほど選択肢が変わります。処方元または産婦人科へ連絡します。
再開方法も確認する
緊急避妊薬の成分によって低用量ピルを再開する時期が異なる場合があります。医師の指示を確認します。
嘔吐・激しい下痢があった場合
服用後すぐに吐いた場合や、激しい下痢が続く場合は、薬が十分に吸収されていない可能性があります。ただし、追加服用が必要となる時間の基準は製品の説明書で確認する必要があります。自己判断で追加せず、薬の名称、服用時刻、嘔吐・下痢の時刻を処方元へ伝えてください。
飲み忘れ後の出血・生理の遅れ
飲み忘れや服用間隔の変化により、不正出血が起こることがあります。出血だけで妊娠の有無を判断することはできません。出血が多い、強い腹痛や体調不良がある、予定していた消退出血が来ないなどの場合は処方元や産婦人科へ相談してください。
救急受診が必要な症状
低用量ピル服用中に、突然の脚の痛み・腫れ、突然の息切れ・胸痛、激しい頭痛、手足の脱力や麻痺、ろれつが回らない、急な視力異常などが現れた場合は、飲み忘れの有無にかかわらず服用を中止し、救急医療機関を受診してください。血栓症が疑われる症状です。
飲み忘れを減らすための工夫
- 歯磨きや就寝前など、毎日の行動と服用をセットにする
- スマートフォンの通知と服薬管理アプリを併用する
- 新しいシートの開始日をカレンダーに登録する
- 外泊時に備え、処方元の指示に沿って持ち運ぶ
- 飲み忘れが繰り返される場合は、診察で他の選択肢を相談する
飲み忘れたときにすぐ連絡できるよう、処方元の連絡先と診療時間も保存しておきましょう。オンライン診療を選び直す場合は、月額だけでなく服用中の相談方法、再診の受けやすさ、取扱薬の公開状況も比較してください。
低用量ピルの飲み忘れに関するよくある質問
低用量ピルは何時間までの遅れなら大丈夫ですか?
薬の種類と処方目的により異なります。米国CDCは24時間未満を「遅れ」、24時間以上48時間未満を1錠の「飲み忘れ」と区分していますが、日本で処方された薬の個別指示を優先してください。気づいた時点で説明書を確認し、不明なら処方元へ連絡します。
飲み忘れた翌日に2錠飲んでもよいですか?
国内の代表的な避妊用OCでは、1錠の飲み忘れに翌日までに気づいた場合、飲み忘れ分を直ちに服用し、その日の分も通常どおり服用する案内です。ただし、2日以上の飲み忘れやLEP製剤では別の指示になる場合があるため、薬の説明書を確認してください。
偽薬を飲み忘れても避妊効果に影響しますか?
偽薬はホルモンを含まないため、偽薬だけの飲み忘れは実薬の飲み忘れとは異なります。飲み忘れた偽薬を除き、次のシートを予定どおり開始します。ただし、どの錠剤が偽薬かは製品ごとに確認してください。
2日飲み忘れたら服用を続けますか?
国内の代表的な避妊用OCの添付文書と海外指針で対応が異なります。服用を続けるか中止するかを自己判断せず、薬の名称とシートを手元に置いて処方元へ連絡してください。確認できるまでは性交を控えるかコンドームを使用します。
飲み忘れ後に性行為をしたら妊娠しますか?
飲み忘れた錠数、服用週、直前まで正しく服用できていたかなどで妊娠の可能性は変わり、記事だけで個別の確率は判断できません。特に第1週の複数回の飲み忘れと直近5日以内の性交が重なる場合は、緊急避妊を早めに相談してください。
出血があれば妊娠していないと判断できますか?
出血の有無だけでは妊娠を否定できません。不正出血や消退出血の可能性もあります。妊娠が心配な性交がある、出血が普段と違う、消退出血が来ない場合は、妊娠検査の時期を医療機関へ確認してください。
まとめ:薬の名前と実薬・偽薬を確認し、複数回なら処方元へ
- 最初に薬の名前、実薬・偽薬、最後の服用時刻、服用週を確認する
- 実薬1錠の飲み忘れは、手元の説明書に従って気づいた時点で対応する
- 実薬を2日以上連続して忘れた場合は、国内添付文書と海外指針で案内が異なるため処方元へ確認する
- 第1週の複数回の飲み忘れ後に性交があった場合は、緊急避妊を早めに相談する
- 色やネット上の一律ルールだけで判断せず、処方された薬の指示を優先する
根拠・更新情報
- 検証日
- 2026-07-29
- 更新日
- 2026-08-05
- 執筆者
- えらぶラボ編集部
- 確認者
- えらぶラボ編集部
- 次回確認日
- 2026-08-29
確認した公的・公式情報
- PMDA「トリキュラー錠21/28 添付文書」
- PMDA「ラベルフィーユ28錠 添付文書」
- PMDA「ファボワール錠28 添付文書」
- PMDA「ヤーズフレックス配合錠 医薬品情報」
- CDC「Combined Hormonal Contraceptives」(2024年指針)
- WHO「Emergency contraception」
- 日本産婦人科医会「緊急避妊について」
本記事は診断や個別の服薬指示を行うものではありません。処方薬の名称、服用目的、飲み忘れた錠数、性交の時期などにより対応が変わります。手元の説明書と処方元の指示を優先してください。

